国際交流活動
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国際交流活動

ブラジルと日本の薬剤耐性を含む真菌感染症診断に関する研究とリファレンス協力体制強化:AMED/JICA地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)

サンパウロ州立カンピーナス大学と千葉大学はAMED/JICAの支援の下に平成28年より薬剤耐性真菌の疫学調査、耐性メカニズムの解明についての国際共同研究を施行しています。研究実施期間は5年間で、短期専門家訪問および外国人本邦研修による研究指導を行い、技術の共有を図るとともに、サンパウロ州内の複数の医療機関・研究機関を連携した研究ネットワーク構築推進を支援しています。2020年11月、この枠組みを利用した全世界的なCOVID-19のパンデミックへの対応として、千葉大学、カンピーナス大学、栄研化学、JICAの4者間でSARS-CoV-2検出キットの性能検証についての国際共同研究事業を立ち上げ、このたび調印式が行われました。

2020年11月26日のオンライン調印式の様子

SATREPSの現地活動

インドネシアにおける共同研究活動:同国への予防ワクチン定期接種化のための小児重症肺炎球菌感染症疫学調査

死亡率の高い小児侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)対策は世界的に喫緊の課題です。肺炎球菌結合型ワクチン(PCV13)普及により、日本や欧米諸国ではIPDは減少しました。しかし、インドネシアでは、全ての小児がPCV13を受けることができません。私たちはインドネシアの小児科医師、細菌学者と協力し、ジャワ島のジョグジャカルタ市において小児IPDに関する共同研究を行っています。本研究により、同国のIPD疾病負担が明確になり、PCV13定期接種化の必要性を訴える重要なデータが得られることが期待されます。さらに本研究を通して、同国の人材育成を行うことが可能となります。

ジャカルタ市のEijkman研究所にて、共同研究者と共に(石和田准教授)

チェコ共和国の先生との日本学術振興会海外特別研究員としての活動

チェコ科学アカデミー のHubka先生(MD、PhD)が日本学術振興会の外国人特別研究員として2020年11月より2年間、真菌センターに滞在し共同研究することになりました。研究課題は、「交配試験によるアスペルギルスの種の概念と抗真菌薬耐性株拡散の検討」です。アゾール系抗真菌薬耐性のアスペルギルスの発生増加が、欧米および日本をはじめとするアジアでも認められています。当センター保存の臨床および環境由来株を使用し、欧州分離株と比較することにより、国内のアスペルギルス症原因菌の性状と、種間交雑の有無や系統関係を明らかにすることを目的としています。

「ケニアで発生している真菌症・放線菌症の原因菌の収集と形態学的、生理学的、分子生物学的解析」プロジェクト

長崎大学熱帯医学研究所ケニア拠点の協力を得て、ケニアの食糧のカビ毒汚染や真菌症原因菌の調査研究を実施しています。これまでにケニアの主要穀物 (トウモロコシ、小麦) やミルクなどを汚染するカビ毒とその生産菌の解析を進め、現地食物の多くが、世界の安全基準値を上回るカビ毒で汚染されていることを明らかにしてきました。さらに環境および臨床由来のアスペルギルス症原因菌の菌種同定、抗真菌薬に対する感受性などの解析も行い、日本産の菌株との比較を実施しました。その結果、日本国内では見出せない新種が分離されています。